建設業許可|取るための知識

軽微な工事とは(許可が不要な工事)|建設業許可

建設工事を請け負う場合、原則として建設業の許可が必要です。

しかし例外もあります。

軽微な工事を行うときや付帯工事の場合です。

要件にあえば許可がなくても工事ができます。

また、工事に関連する業務でも、じつは建設工事には当たらず許可不要なものもあります。

 

今回は、軽微な工事を中心として、許可が不要な工事を取り上げます。

同時に、建設業の許可は要らないけど、業者の登録をしないと工事ができないものも扱います。

許可業者であっても注意すべきことがあります。

ぜひご一読ください。

なお、付帯工事はこちらで解説しています。

合わせてお読みください。

附帯工事とは(許可が不要な工事)|建設業許可

 

では解説を始めます。

 

建設業許可が不要な工事

建設業許可が不要な工事は、次の3つに分かれます。

・軽微な建設工事

・自社物件に係る工事

・建設工事に該当しないもの

では、それぞれの内容を確認してみましょう。

 

軽微な建設工事

軽微な建設工事とは

軽微な工事とは、規模の小さな工事のことです。

次のような「軽微な建設工事」のみを請け負う事業者は、建設業許可がなくても工事できます。

建築一式工事

①工事1件の請負代金が1,500万円未満の工事

または、

②延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事

その他の工事 工事1件の請負代金が500万円未満の工事

※請負代金は、税込み(消費税を含める)で判断してください。

※住宅とは、①住宅②共同住宅③店舗兼住宅で延べ面積の2分の1以上を居住の用に供するものをいいます。

 

基本的に500万円未満の工事には許可が要りません。

(※建築一式工事は1,500万円または150㎡未満と覚えてください。)

ここはしっかり押さえておきます。

これらの工事を「軽微な工事」と呼びます。

たとえば、無許可でやってきた親方がこう言ったとします。

「2,3回は500万円以上の工事もやったけど大丈夫じゃったわ。」

昔はこんな親方も多かったようですが、今はとても危険です。

たまたま見つからなかっただけです。

以前にも増して、行政サイドは無許可工事に目を光らせています。

業者のところにも来ているようです。

1回でもやれば違反です。

十分気を付けてください。

違反した場合の処分・罰則はこちらをご覧ください。

建設業法の処分・罰則を理解する完全ガイド

 

請負金額の算定に当たっての注意点

請負金額を判断するときには、次の2つに注意してください。

①1つの工事を2つ以上の契約書に分けて請け負う場合

 

 

軽微な工事を判断するときは。あくまでも1つの工事とみなされます。

 

②材料が注文者から直接支給される場合

 

 

注文者から受け取る工事代金が工賃だけの場合があります。

このときに注文者から材料が支給されていれば、材料代も含めて判断します。

※材料代は、税込み(消費税を含める)で判断します。

 

軽微な工事に該当しないケース

次のような場合、軽微な工事に該当せず、許可が必要な工事になりますのでご注意ください。

どちらも全体の工期が1年を超えるような長期工事の場合です。

・長い工期の中でそれぞれ500万円未満の工事を2つ以上請けた場合は、合計で判断されます。

 

・小口の雑工事を断続的に行った結果、合計500万円以上となる場合、許可が必要です。

小口の雑工事・・・家具・絨毯・カーテン・ブラインド・はつり・養生・樋などの簡易な工事

 

許可業者も注意が必要

許可業者が500万円以上の工事を請け負えるのは、あくまでも許可を受けた業種だけです。

許可のない業種については、軽微な工事か付帯工事だけが請け負えます。

元請からどうしてもと頼まれて、無許可で500万円以上の工事を請けたとします。

下請業者はもちろん無許可で違反ですが、下請に出した元請も業法違反になります。

元請業者としての義務に違反します。

 

さらに、下請業者が他の業者に丸投げするとこれも違反です。

一括下請負の禁止に違反します。

 

この場合、元請、下請け、孫請けすべての業者が違反となります。

建設業許可での判断には、常にシビアな目が必要とされます。

 

許可業者が他にも注意すべきものに営業所があります。

こちらでくわしく解説していますので、あわせてお読みください。

知事許可と大臣許可はどう違うのか|建設業許可

 

自社物件に係る工事

自社物件とは、自社で使用する建物や工作物を自社で工事することをいいます。

この場合。建設工事を請け負うことにはならないので、許可がなくても施工できます。

ただし、許可申請のときには完成工事高に計上できません。

 

建設工事に該当しないもの

建設工事の施工に際してさまざまな業務が関係します。

この中には建設工事に該当しないと考えられるものがあります。

このような業務には、当然建設業許可は必要ありません。

どんな業務が建設工事とならないのか見ておきましょう。

 

以下で具体的なケースを紹介しますが、個別判断が必要な場合もあります。

ご注意ください。

・船舶、飛行機の建造や内部の配管、塗装、内装仕上げ、ガラス工事など

・機械・設備関係の保守点検・管理

・樹木の冬囲い、せん定、伐採、庭木や街路樹の管理

・道路維持業務における草刈、除雪、路面清掃、溝清掃(水路のしゅんせつ)

・砂利採取、採石業務

・イベントでの仮設工事、家電販売に伴う附帯物の取付け

・産業廃棄物の運搬処分、浄化槽清掃

・測量、試掘

・不動産販売(土地・建売住宅の販売)

・道路の警備・パトロール

建設工事に該当しないため、これらは経管や専技の経験とはなりません。

許可申請では使えない経験ですのでご注意ください。

 

念のため建設工事に該当するもので注意が必要な業務もあげておきます。

1つの工事の中で請負金額の合計が500万円以上となれば、許可が必要となります。

・トラッククレーン(レッカー)やコンクリートポンプ車のオペレータ付きリース

・仮設工事や準備工事の施工

 

軽微な工事でも登録が必要なもの

軽微な工事であっても、工事を請け負うのに登録が必要な工事があります。

 

電気工事業者登録

500万円未満の電気工事には、都道府県での電気工事業者の登録が必要です。

登録には電気工事士の資格が要ります。

また電気工事の許可業者の方は、都道府県への届出が必要です。

無登録で工事を行った場合、1年以下の懲役もしくは10万円以下の罰金を受けることがあります。

なお電気工事は、電気工事士の資格がなければ工事ができません。

 

解体工事業者登録

解体工事を行う都道府県ごとに登録が必要です。

また、自社が解体工事をしない場合でも、解体工事を請け負う場合は登録が必要となります。

土木、建築、解体の許可があれば登録は不要です。

登録には、施工管理技士などの資格が必要です。

こちらも登録がなく解体工事をすると、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金を受けることがあります。

 

その他

・浄化槽工事業者登録

500万円未満の浄化槽設置工事を行う者は、工事を行う都道府県ごとに登録が必要です。

土木・建築・管工事の建設業許可業者は、届出が必要です。

・消防施設工事は、消防設備士の資格者でなければ工事ができません。

 

まとめ

軽微な工事のみを行う業者であれば、建設業許可は必要ありません。

しかし、経験を積むほど、任される工事のボリュームは大きくなるはずです。

大きな工事のチャンスは、突然、目の前にあらわれます。

危ない橋を渡らなくて済むように、早めに許可を取ることをおすすめいたします。

 

許可業者の方も、許可を持たない業種については注意が必要です。

また、業種によっては、工事業の登録が必要なものもありました。

知識を身につけて、リスクのない受注を心がけてください。

 

建設業許可の全体像や許可の区分についても解説しています。

ぜひ、こちらものぞいてみてください。

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