建設業許可|取るための知識

建設業許可を取るメリット・デメリット

ひょっとするとあなたは、建設業許可の取得に向けて新しく動き出そうとしている、もしくは許可が本当に必要なのか悩んでいるという状況でしょうか?

まずは、建設業許可を取得するメリットとデメリットをしっかりつかんでおきたいところです。

初心者の方にもわかりやすいように、専門用語をできるだけ使わず丁寧に説明していきます。

 

この記事を読めば、建設業許可を取得するメリットの大きさにちょっとビビるかも・・・です。

ぜひ最後まで一読ください。

 

建設業許可の全体像はこちらから。

👉建設業許可とは?その全体像をすごくわかりやすく解説

 

建設業許可を取るメリット

まずは建設業許可を取得するメリットを確認しましょう。

許可を取得することで、大きな工事を手掛けることができ、事業規模の拡大が図れます。

また、発注先(施主、元請業者)や役所、銀行などからの信用度がぐっと上がります。

さらに、公共工事の入札への参入に道が開けます。

 

1)500万円以上の工事が受注できる

建設業許可を取得すると税込500万円(建築一式工事は1,500万円)以上の工事を受注できます。

もちろん工事の受注金額に上限はありません。

規模の大きな工事を手掛けられるので、事業を拡大し大きく成長することができます。

許可を持たずに建設業を始めた方が許可を希望されるようになるのは、500万円以上の工事の話が来るようになるからですね。

 

※なお、建設業許可は29種類の業種ごとに取得することになります。

許可のない業種については、やはり500万円未満の工事しか受注できません。

👉建設業許可の29業種をわかりやすく解説

 

2)社会的信用の向上

建設業許可を取得するには、建設業の経営経験、資格や実務経験から得た技術力、資金力(資金調達能力)が必要です。

許可業者イコールこれらを兼ね備えた優秀な業者と考えられ、発注先や役所からの信用度が高まります。

あなたも自宅の工事をお願いするなら「許可を持った業者」に頼みたいですよね?

最近では、元請業者が下請に発注する場合、許可業者を優先する傾向にあります。

このように社会的な信用を得られるのが、許可取得の大きな魅力です。

 

3)銀行からの信用も向上(融資が受けやすくなる)

建設業許可を取得するには、500万円以上の自己資本や預金残高などの財産的な裏付けが必要とされます。

許可業者であれば「一定の経済的水準にある」と銀行に見てもらうことができます。

つまり、融資の審査がとても有利となります。

 

4)元請業者との関係を強化できる

元請業者が無許可業者に500万円以上の工事を下請に出した場合、元請業者が監督処分を受けることになります。

元請業者の立場で考えると、500万円未満の軽微な工事だけわざわざ無許可業者と契約するのは面倒です。

このため、下請業者に許可業者が選ばれるケースが多いのが現実です。

新たに下請けに入る場合、元請から許可業者かどうかの確認が入るようです。

 

下請業者であっても、許可がないとスタートラインにも立てないということになりかねません。

 

建設業許可を取得すれば、元請との結び付きを強めることができ、受注機会を増やすことができます。

👉軽微な工事とは(許可が不要な工事)|建設業許可

 

5)公共工事への参入

建設業者として事業を発展させる方法の一つに「公共工事への参入」があります。

公共工事の入札に参加するには、経営事項審査、略して”経審(けいしん)”を受ける必要があります。

この経審を受ける大前提が、「許可業者であること」なのです。

つまり、公共工事を受注しようと考えるのならば、建設業許可の取得は必須です。

 

建設業許可のデメリット

次に許可取得のデメリットを確認しておきましょう。

許可取得に手間とお金がかかってしまうことと許可取得後にさまざまな申請や手続きが必要になります。

あとは、許可を取ったのに500万円以上の工事が取れないとすこし悲しくなる・・・ぐらいですかね。

メリットの大きさを考えると、それほどでもない気がします。

 

1)許可取得に手間とお金がかかる

建設業許可の申請書類はわりあい膨大ですのでその作成はなかなか大変です。

証明書類や公的書類を収集するのにもかなりの手間がかかります。

自分でやろうとすると、申請の準備に最低でも1~2か月は必要になるでしょう。

さらに、申請した後の審査期間が2か月程度かかります。

また、「申請手数料」として知事許可では9万円が、大臣許可では15万円が必要となります。

 

その上、許可申請を専門家(行政書士)に依頼すれば、これに報酬額が加算されます。

 

知事許可の場合、申請手数料と合わせて20万円~30万円程度の費用が必要です。

 

2)許可更新や決算報告、各種変更の手続きが必要になる

許可取得後は、毎年、「決算変更届(事業年度終了報告)」によって決算報告が義務付けられています。

また、5年ごとに建設業許可を更新するための申請手続きが必要になります。

そして、役員、資本金、営業所の変更や経営業務の管理責任者や専任技術者の交代の都度、変更届を提出する必要があります。

この変更届をしておかないと、許可の更新などができなくなるので注意が必要です。

👉許可の有効期限と許可更新について|建設業許可

👉決算変更届(決算報告)とは|建設業許可

 

無許可業者も処分や罰則を受ける?

建設業許可を取得するとさまざまな”縛り”が出てきます。

決められたルールを守れないときは、役所から「監督処分」を受けることになります。

軽い方から「指示処分」「営業停止処分」、そして一番重たい「許可取消」ですね。

また、悪質な場合は、処分とは別に裁判を経て罰則を受ける場合もあります。

実は、これらの処分や罰則は、なにも許可業者だけが受けるものではありません。

 

無許可業者であっても次の場合には処分を受けることがあります。

※「指示処分」や「営業停止処分」が行われます。

 

・「詐欺罪」で代表者が刑に処せられた場合は、1年間の営業停止処分

 

・特定商取引に関する法律違反

 

・無許可営業(無許可で500万円以上の工事を請け負った場合)

 

・手抜きや粗雑工事によって、工作物に重大な欠陥があった場合

 

・工事中の不手際で通行人などに死傷者が出た場合

 

無許可営業の場合、上記の処分以外に「3年以下の懲役又は300万円以下の罰金」の罰則を受けることがあります。

 

建設業許可を受けずに営業していても、違法行為には厳しい処分や罰則が用意されています。

👉建設業法の処分・罰則を理解する完全ガイド

 

まとめ

いかがでしたか?

建設業許可を取得すれば大きなメリットを享受することができます。

元請であっても下請であっても、工事を受注できる可能性は高まりますし、公共工事も視野に入ってきます。

また、金融機関からの融資も受けやすくなることも大きなメリットです。

これらのメリットに比べれば、デメリットはそれほどでもありません。

建設業をやるのであれば、ぜひ、許可取得を目指したいところです。

 

ただし、建設業の許可申請は、専門家である行政書士にとってもレベルの高い手続きです。

手間と時間がハンパなくかかることでしょう。

あなたにとって”貴重な時間”です。

本業を成功させるために、時間を使うことが得策であると考えます。

許可申請については、費用がかかりますが、専門家である行政書士に依頼することも検討してみてください。

あなたが建設業許可を1日も早く手にされることを願っております。

 

建設業許可の要件について解説しています。

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