建設業許可|業種の知識

許可業種を選ぶポイントは?|建設業許可

この記事では、建設業の許可業種について、

・業種を選ぶときのポイントは?

・人気業種、最近のトレンドは?

について深掘りしていきます。

 

許可を受けた業種が多ければ多いほど、仕事のチャンスは広がっていきます。

施工能力があるのなら、できるだけたくさんの業種の許可を受けることをおすすめします。

 

許可業種を選ぶポイントとは

新たに許可取得を目指す場合、どんな業種を選べばいいのか悩みどころだと思います。

そのようなときには、こんな考え方で検討してみてください。

 

①「経管」と「専技」の要件を満たせるか?

建設業許可の要件に「経営業務の管理責任者(経管)」と「専任技術者(専技)」があります。

建設業許可は「業種別許可制」となっていて業種ごとに許可を取る必要があるため、この2つの要件を業種ごとにクリアする必要があります。

ですから、「内装仕上工事の許可がほしい!」と思っても、内装仕上工事で「経管」「専技」になれる人がいないと許可を受けることができません。

 

まずは、「経管」と「専技」の2つの要件がクリアできている業種はどれかを確認しましょう。

確認ができたら、取得が可能な許可業種はすべて取ってしまうのが得策です。

 

「経管」は5年の経営経験で1業種について、6年以上の経営経験で全業種について「経管」になることができます。

「専技」になるには、国家資格、高校や大学などの指定学科の卒業、実務経験などの要件を満たす必要があります。

こちらの各業種をクリックすれば、業種ごとに必要となる「経管」「専技」の許可要件が確認できます。

土木一式工事 鋼構造物工事 熱絶縁工事
建築一式工事 鉄筋工事 電気通信工事
大工工事 舗装工事 造園工事
左官工事 しゅんせつ工事 さく井工事
とび・土工・コンクリート工事 板金工事 建具工事
石工事 ガラス工事 水道施設工事
屋根工事 塗装工事 消防施設工事
電気工事 防水工事 清掃施設工事
管工事 内装仕上工事 解体工事
タイル・れんが・ブロック工事 機械器具設置工事

「経管」と「専技」の要件はこちらで確認できます。

👉経営業務の管理責任者の要件|建設業許可で最大のヤマ

👉専任技術者の要件|建設業許可のもう一つのヤマ

 

おすすめの国家資格

専任技術者の要件をクリアするためには、国家資格を取ることが近道です。

その国家資格の中でも最強なのが「建築施工管理技士」の資格です。

 

1級の場合、建築・大工・左官・とび土工・石・屋根・タイル・鋼構造物・鉄筋・板金・ガラス・塗装・防水・内装仕上・熱絶縁・建具・解体のなんと17業種の許可取得が可能です。

 

2級(仕上げ)であっても、大工・左官・石・屋根・タイル・板金・ガラス・塗装・防水・内装仕上・熱絶縁・建具の12業種の許可取得が可能となります。

コスパ最高でおすすめです。

 

②メインで扱いたい業種はどれか

別の角度からも考えてみましょう。

あなたのこれまでの建設業での経験から、おのずとメインとなる業種が浮かび上がってくると思います。

例えば、リフォームの場合、クロスや床の張替えは「内装仕上工事」の許可が必要です。

 

この場合、同時に照明設備や電気配線の改修をすれば「電気工事」の許可が、バス・キッチンの改修なら「管工事」の許可が原則として必要、となります。

 

「じゃあ、全部の許可がないとリフォーム工事はできないの?」となりそうですが、大丈夫です。

「内装仕上工事」をメインにするのなら、「電気工事」や「管工事」などの付帯工事を下請けに出せばリフォーム工事を請けることは可能です。

また、メイン以外の工事が税込500万円未満の軽微な工事であれば、許可が無くても工事することが可能です。

メインとなる業種の許可だけでも、やり方次第でさまざまな業種の工事を請負うことは可能です。

👉軽微な工事とは(許可が不要な工事)|建設業許可

 

③その他のポイント

工事によっては、複数の許可業種で施工できるものがあります。

例えば、モルタル防水工事は「左官工事」と「防水工事」のどちらでも請け負えます。

 

また、ふすま工事は「内装仕上工事」でも「建具工事」でも受注できます。

それぞれの業種で請け負える工事を比べてみて、どちらか1つに許可業種を絞ることができます。

 

他には、工事の工程の中で担当する部分によって業種を決めることができます。

例えば、屋外広告物を設置する工事の場合、現場で加工から設置までを一貫して行うのなら「鋼構造物工事」の許可が必要です。

 

しかし、工場等で加工・製作したものを現場で設置だけするのであれば「とび・土工・コンクリート工事」となります。

 

ということで、さまざまな角度から業種を選択することが可能です。

ぜひ、あなたにとって適切な業種を選び取ってください。

でも、もし不安があるようでしたら役所や信頼できる行政書士に相談しましょう。

 

最近の人気業種はなに?

業種ごとの許可業者の数

業種別の許可業者数が国土交通省から発表されています。

国土交通省:建設業許可業者数調査の結果(平成 31 年 3 月末現在)を参照しています。

 

許可業者数トップ3はこちらです。

①とび・土工工事業(168,691業者:全体の36.0%)

②建築工事業   (151,188業者:全体の32.3%)

③土木工事業   (130,323業者:全体の27.8%)

4位以下は次のとおりです。

 

最近の人気業種は?

次に、最近伸びている業種はどんな業種なのか、を確認しましょう。

平成30年~平成31年の1年間で最も許可業者が増えた業種は、「解体工事業」です。

1年間で13,851業者増えています。

国交省の資料にも書かれておりますが、特殊要因がありました。

 

解体工事業の許可はH28年6月に新設された許可業種です。

それまでとび土工の許可で解体工事を行っていた業者に経過措置が設けられました。

令和元年5月まではとび・土工の許可で解体工事をすることが許されていたのです。

 

ただ、令和元年6月以降は、解体工事業の許可がないと解体工事ができなくなるため、駆け込み申請があったようです。

 

ちなみに2位は「とび・土工工事業」(2,461業者増)、3位は「塗装工事業」(2,310業者増)でした。

4位以下はこちらをご覧ください。

 

許可業者の実態

ⅰ)「1業種だけ」vs「複数業種」

・1業種のみの許可を受けている業者・・・224,280業者(全体の47.9%)

 

・複数業種の許可を受けている業者・・・244,031業者(全体の52.1%)

全体の半数以上の許可業者さんが、複数の許可業種を持ってやっています。

 

ⅱ)「建設業オンリー」vs「兼業事業あり」

兼業業者は131,924 業者で、全体に占める割合は28.2%

一方、建設業だけ営業している許可業者さんが、全体の7割程度です。

 

大臣許可業者は約7,500業者ありますが、このうち兼業業者の割合は約7割と高いですね。

ちなみに、知事許可業者は約124,000業者あります。

👉知事許可と大臣許可はどう違うのか|建設業許可

 

まとめ

分かりにくいと言われる建設業許可の業種の選び方について確認しました。

 

現実の施工の実態に応じて分類されているのですが、時代の流れや技術の進歩により判断の難しい工事が増えているのも事実です。

 

たとえば、太陽光発電の設置工事はどの業種に該当すると思いますか?

太陽光パネルを屋根に設置する場合は「電気工事」、屋根一体型の太陽光パネルの設置工事は「屋根工事」の許可が必要なのです。

奥が深いです。

 

一般的、常識的な考え方で判断してしまっては、大きな間違いにつながる可能性があります。

少しでも不安があれば、役所や信頼できる行政書士に相談することをおすすめします。

 

ほかにも建設業許可について解説しています。

👉岡山県で建設業許可を取る人が読む開業完全ガイド

👉建設業法の処分・罰則を理解する完全ガイド

👉一般建設業と特定建設業はどう違うのか|建設業許可