建設業許可|取った後の手続き

許可換え新規申請をわかりやすく解説|建設業許可

建設業許可の申請の1つに「許可換え新規(きょかがえしんき)」という申請があります。

名前からはどんな申請なのかイメージしづらいのではないでしょうか。

 

許可換え新規申請は、知事許可と大臣許可という許可の区分に関連する手続です。

知事許可から大臣許可に移行する場合などに必要となります。

たとえば、知事許可をもつ業者が、事業を拡大する過程で他の都道府県に営業エリアを広げるときですね。

 

わざわざ名前に”新規”とつけるだけあって、申請手続きはほぼほぼ新規申請と同じです。

なかなか手ごわい申請です。

今、検討している営業所の増設や移転にはどんな手続きが必要となるのか、という視点を持つことが重要です。

そのために、許可換え新規申請まわりを押さえておきましょう。

 

まずは、知事許可と大臣許可や営業所について確認します。

つぎに許可換え新規の3つのパターンを、そして似ているけどちがう、許可換え新規にならない手続も確認します。

この記事を読むことで、許可換え新規申請の全体像を理解することができます。

 

建設業許可についてほかにも解説しています。

👉岡山県で建設業許可を取る人が読む開業完全ガイド

👉般特新規申請をわかりやすく解説|建設業許可

👉許可の有効期限と更新申請について|建設業許可

👉決算変更届(決算報告)とは|建設業許可

 

知事許可と大臣許可

建設業許可は、営業所を置く場所によって知事許可と大臣許可に区分されています。

 

・知事許可

・・・1つの都道府県内にのみ営業所をおいて営業する場合

※同一都道府県内に複数の営業を置く場合は、知事許可で大丈夫です。

 

・大臣許可(国土交通大臣許可)

・・・複数の都道府県に営業所を設けて営業する場合

※建設業の営業とは、建設工事にかかる見積り・入札・契約締結などを反復継続して行うことをいいます。

間違いやすいのですが、知事許可と大臣許可で工事の施工場所や請負金額が制限されることはありません。

どちらの許可区分であっても、全国どこでも工事を施工することができます。

知事許可と大臣許可をこちらでくわしく解説しています。

👉知事許可と大臣許可はどう違うのか|建設業許可

 

営業所とは

建設業法上の営業所とは、本店、支店もしくは常時工事の請負契約を締結する事務所をいいます。

請負契約の見積り、入札、請負契約の締結を実際に行う事務所のことです。

単なる登記上の本店、現場作業所、連絡事務所などは営業所とみなされません。

ただし、500万円未満の軽微な工事の営業しか行わない場合でも、営業所に含まれますのでご注意ください。

 

「許可換え新規」申請について

許可換え新規とは

営業所を他の都道府県に新設・移転・廃止したときには、「許可換え新規」の申請が必要となる場合があります。

許可を改めて取り直すことになるので、新規申請の要件をクリアしなければなりません。

申請には、新規申請と同じ法定書類や確認資料が必要となります。

ただし、経管などに変更がなければ、許可申請書の提出だけで認められる場合もあります。

 

許可換え新規申請は、従来の許可の有効期間が30日以上残っていないと受付してもらえません。

許可の更新期限が迫っているタイミングでの申請は避けるほうが無難です。

 

許可換え新規申請は、新たな許可が下りるまでは、従前の許可は有効です。

新たに許可が下りた時点で従前の許可は失効します。

もし不許可となったときは、無許可の期間が生じてしまうことになります。

 

なお、新たな許可が下りるまでは、新しい営業所は使用できませんのでご注意ください。

 

なお、許可番号については新規申請という扱いになります。

元の許可番号は引き継がれず、新しい番号になりますのでご注意ください。

 

許可換え新規の3つのパターン

許可換え新規の申請が必要になるのは、次の3つの場合です。

①【知事許可から大臣許可に変更する場合】

※「岡山県」知事許可をもつ業者が、「兵庫県」に営業所を新設・一部移転するとき

 

②【大臣許可から知事許可に変更する場合】

※「岡山県」と「広島県」に営業所をもつ大臣許可業者が、「広島県」のすべての営業所を廃止し「岡山県」だけで営業するとき

 

③【他の都道府県に知事許可に変更する場合】

※「香川県」知事許可業者が、「岡山県」にすべての営業所を移転するとき

 

この知事許可と大臣許可の違いによって、工事場所や請負金額が制限されることはありません。

知事許可であっても大臣許可であっても、営業所で営業していれば全国どこの工事でも施工することができます。

 

許可換え新規に該当しない場合

次のようなケースでは、許可換え新規には該当しません。

手続としては、「営業所新設の変更届」を主たる営業所を管轄する行政庁に提出することになります。

・【「岡山県」知事許可をもつ業者が、「岡山県内」に営業所を新設・移転するとき】

→「岡山県」知事に営業所新設の変更届を提出

 

・【「岡山県」と「広島県」に営業所をもつ大臣許可業者が、主たる営業所を「兵庫県」に移転するとき】

→国土交通大臣(近畿地方整備局)に営業所新設の変更届を提出

 

・【「岡山県」と「広島県」に営業所をもつ大臣許可業者が、従たる営業所である「広島県」の営業所を「兵庫県」に移転するとき】

→国土交通大臣(中国地方整備局)に営業所新設の変更届を提出

 

許可換え新規に必要な申請手数料

許可換え新規の申請に必要な申請手数料は次のとおりです。

知事許可 大臣許可
一般建設業もしくは特定建設業のみを持つ場合 9万円 15万円
一般建設業と特定建設業の両方の許可を持つ場合 18万円 30万円

 

許可換え新規の注意点

許可換え新規の申請は、決算変更届や各種の変更届が提出されていないと受付されません。

役員の変更や重任、営業所の移転などがあれば、変更届の提出が必要となります。

許可換え新規申請の前に、かならず提出を済ませておきましょう。

仮に変更届を提出しないまま、変更前の情報で許可を受けた場合、監督処分を受けることになります。

ご注意ください。

 

まとめ

許可換え新規は、営業所の設置・移転・廃止に伴って、許可権者が変わるために必要となる手続です。

 

許可換え新規になるのかならないのか、考え方が少しややこしいところがあります。

許可換え新規になるのか、営業所新設の変更届ですむのか迷う場合がありそうです。

 

許可換え新規が必要な場合には、手続きに時間がかかるおそれがあります。

営業所の設置・移転・廃止を検討するときには、計画的に余裕を持って臨むことが大事になります。

もし少しでも不安があるようでしたら、役所や行政書士に相談することをおすすめします。

 

ほかにも建設業許可についてくわしく解説しています。

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