建設業許可|取るための知識

専任技術者の実務経験の緩和ってなに?|建設業許可

建設業許可を受けるには、営業所ごとに専任技術者を配置することが必要です。

専任技術者は、技術面を支える責任者ですので、一定の資格や実務経験が求められます。

 

今回は、実務経験のみで専任技術者になる方には見逃せない、実務経験の緩和について解説します。

実務経験で少しラクして専任技術者を取る方法です。

最短の場合、16年の実務経験で2業種の許可を取ることもできます。(最大4年間の短縮)

ぜひ最後までご一読ください。

 

専任技術者を解説しています。

👉専任技術者の要件|建設業許可

👉専任技術者に必要な確認資料|建設業許可

👉実務経験で専任技術者になる|建設業許可

 

実務経験の緩和について

実務経験のみで専任技術者になるには、許可を受けようとする業種について10年以上の実務経験が必要です。

この実務経験の年数が短くなる特例があります。

これが「実務経験要件の緩和」措置と呼ばれるものです。

 

許可を受けようとする業種と技術的な共通性があれば、一定の範囲内で他の業種の経験もカウントすることができるというものです。

実務経験があったとしても、これを証明する書類を集めることに頭を悩ませることがとても多いですよね。

実務経験の期間が少しでも短縮できれば、許可取得も近づくためとても効果が大きいと思います。

ぜひ積極的に活用していただきたい特例です。

 

実務経験の緩和の対象は?

緩和の対象となるのは、10年以上の実務経験で専任技術者になる場合に限られます。

指定学科の卒業後の実務経験や国家資格取得後の実務経験の場合には短縮できません。

 

振り替えができる業種はこれだ

次の場合に、業種間での実務経験の振り替えが認められます。

 

①一式工事から専門工事への振り替え

「一式工事(建築一式、土木一式)」の経験を、「専門工事」の経験にできます。

土木一式 ➡ とび・土工/しゅんせつ/水道施設/解体

 

建築一式 ➡ 大工/屋根/内装仕上/ガラス/防水/熱絶縁/解体

 

※矢印の方向にのみ振り替えが可能です。

「専門工事」から「一式工事」への振り替えや「専門工事」間の振り替えはできません。

 

②専門工事間での実務経験の振り替え

専門工事間での振り替えは、次の2つだけが認められています。

大工 ⇄ 内装仕上

 

とび・土工 ⇄ 解体

 

※どちらの方向にも振り替えが可能です。

 

実務経験の緩和年数は?

ⅰ)許可を受けようとする業種での経験が8年を超えること。

ⅱ)許可を受けようとする業種での経験とその他の業種での経験をあわせて12年以上あること

ⅰ)とⅱ)の両方の基準を満たすことで、必要な実務経験年数を減らすことができます。

 

実務経験の振り替えによる短縮の効果(具体例)

では、実務経験の振り替えを具体例で確認してみましょう。

 

①一式工事から専門工事への振り替え

ⅰ)大工8年+建築一式4年=計12年(最大2年間の期間短縮)

 

👉この場合、「大工工事」のみ専任技術者になれますね。

※逆に、大工4年+建築一式8年=計12年、ではどちらの専任技術者にもなれません。

 

ⅱ)大工8年+建築一式10年=計18年(最大2年間の期間短縮)

 

👉こちらは、18年の実務経験で「大工工事」と「建築一式工事」の2業種で専任技術者になれます。


〔岡山県:建設業許可の手引より引用〕

 

②専門工事間での振り替え

ⅰ)大工8年+内装仕上4年=計12年(最大2年の期間短縮)

 

👉この場合は、「大工工事」のみで専任技術者になれます。

※大工4年+内装仕上8年=計12年の場合は、「内装仕上工事」のみで専任技術者になれます。

 

ⅱ)大工8年+内装仕上8年=計16年(最大4年の期間短縮)

 

👉なんとこちらは、「大工工事」と「内装仕上工事」の2業種で専任技術者になることができます。

最大で4年の期間短縮がはかれ、16年の実務経験で2業種の専技になることができます。

 

まとめ

専任技術者を実務経験のみでクリアしようとする場合、多くの申請予定者が頭を抱えることになってしまいます。

10年という年数の長さもさることながら、証明のための書類を揃えることがネックとなります。

 

古くなればなるほど、「契約書等」の証明書類が残っていない場合がほとんどです。

特に岡山県、兵庫県、広島県の場合、原則10年以上の「契約書等」がないと、許可が難しくなります。

 

2年分または4年分の書類が不要になるとかなり助かります。

証明期間をできるだけ短縮して、許可の可能性を高めましょう。

 

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