建設業許可|取るための知識

3分理解)経営業務の管理責任者の要件|建設業許可

経営業務の管理責任者(経管)の要件は、建設業許可のなかでもクリアするのが難しい要件です。

今回、確認するポイントは3つです。

・経管の役割と許可後の注意点

・経管の要件をクリアするには、なにが必要か

・なぜハードルが高いのか

この記事を読めば、建設業の許可を取るために、避けては通れない経管の要件を3分で理解できます。

それではさっそく始めましょう。

 

ほかにも建設業許可について解説しております。

ぜひご覧ください。

👉岡山県で建設業許可を取る人が読む開業完全ガイド

👉経営業務の管理責任者を変更する手続き|建設業許可

👉建設業法の処分・罰則を理解する完全ガイド

 

経営業務の管理責任者とは

建設業許可を取るためには、5つの要件をクリアする必要があります。

・経営業務の管理責任者

・営業所ごとの専任技術者(専技)

・財産的基礎または金銭的信用

・誠実性

・欠格要件

くわしくはこちらをご覧ください。

👉専任技術者の要件|建設業許可のもう一つのヤマ

👉財産的基礎要件(金銭的信用)について|建設業許可

👉誠実性の要件について|建設業許可

👉欠格要件の完全ガイド|建設業の許可・取消では要注意

 

建設業は、受注生産で工事金額が大きく、完成後も責任が生じるなど他の産業とは異なる特性があるため、適正な経営が求められます。

適正な経営を確保するため、建設業の”経営のプロ”である経管(けいかん)の要件が置かれているのです。

 

経管には、つぎの経験を持つ者しかなれません。

①常勤の役員や個人事業主などの地位にある者が、

②経営業務の管理責任者としての経験を有していること

常勤とは・・・休日を除いて毎日会社に出勤し、週40時間程度働いていることをいいます。

 

※他社の常勤役員は兼務できません。他社の代表取締役との兼務はご法度です。

 

※もちろん非常勤役員、社外取締役なども対象外です。

 

※自社の主たる営業所では、経管と専技を兼務することができます。

 

知っておいていただきたい許可を取ったあとのだいじな注意点です。

経管が1日でも不在になると許可が失効します。

 

1人だけしかいない経管が急死した場合などに、無許可となるリスクがあります。

ご注意ください。

くわしくはこちらをご覧ください。

👉建設業者の代表者の変更|建設業許可

 

経管の許可要件

経管の要件をクリアするためには

経管の要件は、次の2つです。

①常勤の役員であること

②経営業務の管理責任者としての経験を有していること

(過去に建設業を経営した一定期間の経験を持つこと)

では、

①どんな人がなれるのか

また、

②ⅰ)経営経験とはどんなもので

②ⅱ)何年の経営経験が必要なのか

を確認しましょう。

 

①どんな人がなれるのか(対象者)

対象者は、「常勤である」次の人たちです。

常勤であることが必要です。

 

ⅰ)法人の場合

・取締役・・・<株式会社/特例有限会社>

・業務執行社員・・・<合同会社>

・執行役員

・令3条の使用人(支店長・営業所所長など)

・経営業務を補佐した者(本社部長・営業所副所長など)

※法人の場合、執行役員と経営業務を補佐した者が含まれるのは、大企業の人材不足を救済するためのものです。

数十人規模の会社では、ほぼ認められないと考えておきましょう。

 

ⅱ)個人の場合

・事業主本人

・支配人

・経営業務を補佐した者(配偶者や子などの事業専従者)

※支配人・・・事業主と同じ権限を持つ、支配人登記された者をいいます。

個人の事業専従者(配偶者や子)は、事業者の死亡の場合などに救済措置として、許可を引き継ぐことができます。

死亡した事業主の確定申告書に、専従者給与を支給した旨の記載が必要です。

 

②ⅰ)経営経験とは

建設業における経営の経験とは、どのようなものをいうのでしょうか。

建設業の経営業務を総合的に管理した経験ともいわれます。

具体的には、工事ごとにおこなう資金調達、資材の購入、技術者や労働者の手配、下請の手配などの経験を指します。

要するに、工事現場を回すために、ヒト・モノ・カネのやりくりをした経験ということです。

 

②ⅱ)何年の経営経験が必要なのか

それでは、建設業における経営経験は、何年必要なのでしょうか。

次のように決められています。

 

ア <許可を受けようとする業種のみの許可が取得できる場合>

 

・・・許可を受けようとする業種での5年以上の経営経験

 

・・・執行役員として許可を受けようとする業種での5年以上の経験

 

・・・経営業務を補佐を6年以上した経験

 

イ <許可を受けようとする業種以外の業種の許可が取得できる場合>

 

・・・許可を受けようとする業種以外の業種での6年以上の経営経験

 

・・・執行役員として許可を受けようとする業種以外の業種での6年以上の経験

 

要約しますと次のとおりです。

①1業種で5年の経験だけだと、その業種しか許可されません。

②しかし、1業種または複数業種で6年以上の経験があれば、すべての業種の許可が可能となります。

経営業務を補佐した経験の場合は、6年以上経験があっても1業種だけの許可となります。

 

経営業務の管理責任者の要件は、次のように説明できますね。

常勤の役員として、6年以上の経営経験を持つ者は、すべての業種の経管の要件をクリアすることができます。

※経営経験が5年の場合は、経験した業種だけクリアできます。

 

 経管の要件の証明に必要な確認資料

上記の経管の要件がクリアできていることは、書類で証明することになります。

次の3つを証明する書類が必要です。

ⅰ)現在の常勤性

役員として常勤していることを証明します。

ⅱ)過去の経営経験(必要期間分のもの)

A 役員として経営を経験した期間

B 経営を経験した業種

これらの確認資料については、許可申請のときに原本を提示することになります。

くわしくはこちらをご確認ください。

👉経営業務の管理責任者に必要な確認資料|建設業許可

 

経管の要件のどこが手ごわいのか

経管の要件のどこがそんなに手ごわいのでしょうか。

1つは、建設業を経営した経験が最低でも5年分必要だということです。

 

「経管も専技といっしょで、資格がありゃあええんじゃろ」

残念ながら、必ず5年以上の経験が必要とされています。

経営陣の一員として、5年以上もの長い期間の経験が必要とされているということです。

 

もう1つは、経験を証明するための書類を集めるのがとても難しい場合があるということです。

許可のない業者で経験を積んだ場合、期間分の契約書や請求書、通帳などの書類が必要となります。

さらに、確かに経験を積んだという、事業者の証明も必要です。

自社での経験であっても、書類が残っていないことが多いのです。

また、他社での経験の場合、書類があったとしても借りることができるかどうかです。

さらに、申請先の都道府県によっては、許可業者での経験であっても、契約書などの原本提示が求められることがあります。

場合によっては、書類を集めることが困難を極めます。

そのため、許可の取得を延期せざるを得ないことになったりもするのです。

 

建設業許可の取得を目指すのであれば、書類には敏感でなければなりません。

 

まとめ

3分かかってないですよね(汗)

 

経管の要件をクリアするには、とにかく5年以上の建設業での経営経験がないと始まりません。

そして、この経験を書類で証明しなければなりません。

 

書類は、許可業者での経験なのか、そうでないのかでかなり違ってきます。

また、申請先がどの都道府県となるかによっても異なります。

役所や行政書士への確認作業は欠かせないと思います。

 

また、許可取得後も継続して経管の要件をクリアしている必要があります。

不測の事態による経管の交代に備えて、複数の経管を立てることをおすすめします。

 

建設業許可について、ほかにも解説しています。

ぜひ合わせてお読みください。

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👉軽微な工事とは(許可が不要な工事)|建設業許可

👉一般建設業と特定建設業はどう違うのか|建設業許可

👉建設業許可の29業種をわかりやすく解説